ホスト


 さっき、ホストのドキュメンタリーをやっていた。


(続き)

 何を隠そう、いや、隠しているつもりはじぇんじぇんないのだが、こう見えて、私は結構水商売好き。


 ホストが好きっていう意味じゃない。


 そういう意味では、ホステスさんも好き。ホステスさんかなり好き。銀座で同伴待ちらしき出勤準備万全の和服姿のホステスさんなんか見かけると、「ほえ〜」って見つめちゃう。着物の着こなし、素人さんじゃ絶対しようような大きな髪形(褒めてます)、隙のないお化粧、ハンドバッグも中から出すシガレットケースも一流〜って感じの匂いがぷんぷんで、綺麗に手入れされて完璧にマニキュアされた指で、細めのタバコはさんでふーーなんてされたら、おじさんじゃなくても、っか〜〜〜って感じよ。そこらのOLがかすんで見える存在感・・・・かっちょい〜♪でも・・・・でもってのも変だけど、学生時代、スカウトされたこともある。喫茶店でバイトしているとき、カウンター越しに、休憩と称してその店にいりびたる、某有名銀行の支店長さんの話し相手をして、気に入られたこともある。若い頃はおじさんウケがかなりよかった。たぶん、私はホステスになったら、銀座でナンバーワンになれたと思う。現役ホステスさんが聞いたら、激怒するかしら?がはは すみません。そんなに甘い世界じゃないことも知ってます。


 なんだか、私の自慢になっているが・・・・ていうか、これって自慢なのか?今日の本題はそんなことじゃない。



 ホステスさんでもホストでも、ナンバーワンとかになる人って、やっぱすごい。基本的にはサービスが売りなわけだから、その仕事っぷりなんかを見ていると、私のツボにすっぽりはまる。中途半端に 高級 を歌っている、勘違い●●屋の、だっさーーーーくて、不細工な上に、無愛想な店員のねえちゃんを鍛えなおして欲しいくらい。


 そんなわけなので、ホストという仕事に対しても、意外に抵抗がない。ほんとに極めるんだったら、雲ちゃんがホストになりたいって言っても、絶対反対、断固反対ってわけでもない。がんがん稼いで、若くして引退して、あとはほんとーーーにやりたいことや好きなことをゆっくりやる人生もいいんじゃない?


 なんてことをふと思い、私の傍らで横になって Nitendo DS をやっていた雲ちゃんに、「どお、雲ちゃんもこういうお兄ちゃんたちみたいな仕事してみる?頑張れば、がんがん儲かるんだよ」なんてことを言ってみた(・・・ていうか、小学1年生の息子相手に、「がんがん儲かる」とか言うなよ>自分。がはは)。


 しばらくの沈黙。


 そうして、雲ちゃんは言った。


「オレはやっぱり、道路工事とかやるよ。


 道路掘るんだよ。」




 そりゃあね、ホストがダメで工事している人が偉いとは思わないのよ。彼らだって命がけみたいなとこあるし。でもさ、なんていうか、この「仕事といえば肉体労働。金がほしけりゃ汗かけよ」的健全思考が、なんだかみょーーーに微笑ましく、ちょっと誇らしかったりもして・・・・親のあたしより、よっぽどまともだ。


 うまいことして儲けようとか、ずるして収益上げようっていう感じの事件が続く中、なんだか勝手に心温まっています。