あなたの彼氏はお好み焼きを焼いてくれますか?

okami092008-10-18



 もんじゃ初体験♪


 雲ちゃんとラーメン食べて帰ろうって約束して、駅ビルの食堂街をうろついていたら、新しくできたお好み焼きともんじゃの店を発見・・・発見っていうか、知ってたけど思い出したっていうか。
 見た瞬間に、二人で「もんじゃ食べようか♪」となり、ルンルンと入店。


 妙に愛想のいい、なんとなく成宮なんたらに似ている店長らしき若い兄ちゃんに、「もんじゃはじめてなんですけど、焼き方教えていただけます?」って聞いたら、「1枚焼きましょうか?」とのことで、焼いてもらった。


 なんとなくインスタントラーメンの応用料理っていうイメージの食べ物だなっていう感じで、どこを美味しいと思えばいいのか微妙ではあったが、気分もよく、美味しく楽しくいただきました。雲ちゃんのテンションも高く、はじめてもんじゃは、とてもいい印象でありました。



 が、






 が・・・かよ。


 ほんとに、余計なお世話などうでもいい話なんだけどさ〜・・・・


 案内された席の隣が「RESERVED」になっていて、でも、お店が単に集団席確保のためにそういう風にしていることもあるしと、あまり意識せずにいたが、そこは二人席・・・・お好み焼きの予約って・・・ま、するか・・・な?


 もんじゃを待ちつつ、雲ちゃんと会話していると、うら若き(死語?)女性が・・・・お好み焼きやにふさわしくない、なんというかクラシック・コンサバ・デートファッションとでもいうのか、市役所の窓口風とでもいうのか、グレー基調の富良野時・・・・フラノ地とツイードとニットっていう、お好み焼きやにふさわしくない風情の、でも、こぎれいにまとまった風情の、顔立ちは綺麗な、でも、なんとなくおどおどした女性が一人・・・・


 待ち合わせらしい。


 綺麗な顔だけど、なんか地味なその風情から、勝手に女友達を待っているんだと思い込んでいたら、やってきたのは、男の人。


「お、デートか!」と、勝手に盛り上がったが、どーーもその男が・・・・・


 

 いろんな状況から推察するに、その二人はお見合い後、数度目程度のデートらしい。


 友だち口調で話してはいるが、なんとなくさぐりを入れる風の会話が気になる。


 それよりも何よりも気になったのは、雲ちゃんと私は、壁際にソファーがあって、テーブルがおいてあって、向かい側に椅子があって、その後が厨房っていう、飲食店でよく見られるレイアウトの席に座っており、隣も全く同じ形式の席であったのだが、先に来ていた女性は、遠慮したのか、何も考えずになのか、実は計算してなのか、厨房を背にした椅子に座っていた。


 あとから来た男は、遅くなってごめん的なことを言いながら、なんの躊躇もなく、ソファーに座る・・・・・


 だから、あたしは最初は、仕事関係の何かで打ち合わせをかねて食事しにきた男女なんだと思ったの。でも、すぐにそれは違うとわかり、そこから既にあたしは、その男に「気がきかねぇやつだな〜」ってすごく嫌悪感を覚えていたのよ。


 メニューも、二人で相談して決めてはいたが、注文するのは、女性・・・・


 だんだんいらいらしてきたあたしを切れさせたのは、お好み焼きが着てからよ。


 焼きをさ、完全に放棄してるのよ、その男。



 それも、


「おれさ、こういうのほんとっとに苦手でさ、悪いんだけど焼いてくれる?やっぱ女の人が焼いた方が美味しそうに感じるんだよねぇぇ」とか


「お店の人にやってもらおうか?」とかじゃなく、


当然君がやるよね光線ビシバシで、しかも口だけは出すっていう・・・・・さらには、失敗してもいいじゃん的余裕はなく、「せっかくだから美味しく食べたい」みたいな風情もあり、ツイードスカートに、白いカーデガン着て、黒のバックスキン風ハイヒールをはいた地味だけどそこそこ綺麗な顔だちの女の子が、でかい小手を両手にもって、お好み焼きをひっくり返そうと中腰になったときには、その男をぶん殴ろうかと思った。



 話の内容を聞くともなしに聞いていると(つうかもう聞く気満々だし)、そいつには姉と妹がおり、姉は二児の母らしい。母親と同居で、先日の見合いのあとの母親が、相手の女の子(中腰女性)を見た感想を述べた話を始終にやけた感じの顔で話、話が終わるたびに、ふはは とも ふがが ともつかぬ感じで笑う・・・・ってよくいるタイプなんだけどさ、わかる?


 たぶんお母様はお料理上手で、全ての身の回りのお世話をやってくださっていて、自分がたとえデートでもお好み焼きを焼くなんて思いつきもしないであろう、箱入り息子なんだよ>そいつ。


 さらには、裏面もそこそこ火がとおったらしく、ソースを縫って、マヨネーズかけて、青海苔かけてのあたりで、女の子が「順番どうすればいいだろう」というと、つうか、あんたお好み焼きの焼き方も知らんのかい!って、普通ならそこに反応する私であるが、もう、その箱入りの「僕は何もしましぇ〜ん」的態度にぶちきれていたので、そのあとの「どうしようか〜、メニュー持っていったから、写真ないしね」の男の台詞に、ちゃぶ台ひっくり返したい思いでした。


 わかんねなら、店員に聞けよ!


 たぶん、あきらかに自分より若く、自分より低学歴の姉ちゃんに、何かを聞くってことが耐えられないに違いない箱入りは(すごい決め付け)、何とか自分で解決したいらしく、あちこち見ているが、となりの親子が食べているのは、残念ながらもんじゃ焼き。逆隣は、席の間についたてがばっちり。箱入りの席からは向かいの席の様子も見えず・・・・あんたが、「女性は奥にどうぞ」って言って、姉ちゃんをソファーにすわらせねえから、なんもみえねぇだろ、ざまあみろと思いながら、もんじゃを美味しそうに食べている雲ちゃんに、「こういう鉄板焼き系のもの作るのは、男の仕事だからね。上手にできなくてもいいから、自分でできないとかっこ悪いよ。美味しけりゃ、みてくれなんて少々崩れててもいいからね。やろうとすることが大事だよ。だから、雲ちゃん、がんばって覚えようね♪」とでかい声でしつけタイム。


 鉄板じゅうじゅうな音でかき消されたかもしれないけど、聞こえても意味わかんなかったかもね。


 できないからかっこ悪いとこを見せたくなかったのかもしれないけどさ、だったらできないって素直にいえよって感じもあり、だってあれこれ口出しはしてんだよ。


 あきらかに女の子の方が若いのに、全部ゆだねているし、話も面白くないし、「妹がさ、ふふ、『服装が地味だったね』っていったら、ふふ、母親がさ『あたしみたいな派手な服装されたらたまらないわよ』って・・・ふふ」・・・・・・・・・・・・・・・一瞬むっとした女の子の顔を目の端で認めたあたし・・・・



 「そのまま席たて。帰っちゃえ」と心の中で思っていたが、「それどういう?」と会話を続ける女の子・・・・この瞬間、やはりこの男はかなりのエリートに違いないと確信。


 ま、金曜の夜に、こんな地方都市のお好み焼きやにいるエリートだから、エリートつってもたかが知れてはいるが、見合い相手としては二、三回はデートしてみようかくらいにはエリートなんだろう。



 どういうとこを見て結婚を決めるのかは、それぞれであるし、第一縁もゆかりもない人たちだから、基本的にはどうでもいいが、たとえ、あのふやけた男が実は●●省の超エリートで単に出向という名の研修期間でたまたまここにいるやつだとしても、あいつと結婚したら、家にいるときは自由時間でしょって感じで、家事一切手伝わず、でももんくだけはいって、さらには、「うちの母親はさ〜こうしてたよ」といちいちママのことを持ちだし、子育ても「母親の仕事でしょ〜」と遠くから眺め、奥さん風邪ひいてても、「そうなんだ〜。ねえ、なんか食べるものある?」っていいかねない亭主になるよ。



 ああ、いま思い出しても虫唾が走る。


 人様の旦那だからさ・・・って旦那じゃないし・・・どうでもいいんだけどさ、ああいう気が利かないオーラだしまくっている奴は、ほんとーーーーーーーーーーに嫌いなんだよね>あたし。



 息子さんがいる方、お好み焼きくらいは焼けるようにしつけておきましょう。



 ちなみに、我々の逆となりのついたてごしにいた親子連れ。


 ちょーーーーーださい太ったオヤジとその家族だったけど、そのおっさん、汗かきまくって、ずーーーーっと奥さんと娘さんにお好み焼いてあげてて、めちぇめちゃ好感持てました。


 雲ちゃん、明日から特訓だ!